2026-09-28 終値時点 · 決算は 2026 年第 2 四半期まで(2026-06-30 締め、10-Q は 2026-07-23 提出)。期後の 8-K は 2026-09-29 まで確認
テスラのいまの利益では PER 201倍を正当化できない。賭けるのは Robotaxi と148万の FSD 契約
売上高は戻りましたが、利益は戻っていません。第 2 四半期の売上高は $28.2B(+25.5%)、営業利益はわずか $398M で、営業利益率 1.4% は直近 6 四半期で最低です。GAAP 純利益 $1.11B のうち、SpaceX 株の評価益(税引後 $763M)と一時的な税効果($274M)で 93.1% を占めます(8-K、2026-07-22)。会社は 2026 年の設備投資見通しを期初の「$20B 超」から「$25B 超」に引き上げましたが、上期の実績は $8.28B にとどまり、下期のフリーキャッシュフローはマイナスになる公算が大きいと見ます(推測)。9 月 29 日には $30B の銀行融資枠も新設しました(8-K、2026-09-29)。今期予想 EPS ベースの PER は 201.4 倍で、自動車同業の中央値 8.4 倍の 24 倍です。株価が織り込んでいるのはロボタクシー、Optimus、SpaceX との合併の可能性ですが、いずれも決算書にはまだ独立した売上として出ていません。
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相場環境
- 指数:2026-09-29 時点で S&P 500 は年初来 +12.1%、1 年 +15.2%、ナスダックは年初来 +15.3% です。直近 1 カ月はダウが -4.1%、ラッセル 2000 が -5.5% と、小型株から崩れています。
- セクター:一般消費財 ETF(XLY)は年初来 -8.2%、1 年 -8.3%。テスラは年初来 -20.5%、1 年 -18.8% で、S&P 500 をそれぞれ 32.6 ポイント、34.0 ポイント下回っています。
- 金利とボラティリティ:米 10 年債利回りは 5.25% で、1 カ月で約 54bp 上昇。VIX は 16.04、ドル指数は 101.41(1 カ月で +1.7)。FRB は 9 月 16 日に 25bp 利上げしました。
- 本銘柄との関係:テスラの 1 年ベータは 2.20、S&P 500 との相関係数は 0.62 で、市場の値動きを平均約 2.2 倍に増幅します。評価の大半は何年も先のロボタクシーと Optimus のキャッシュフローに乗っており、デュレーションが最も長い部類の資産です。長期金利の上昇は割引率を通じて最も強く効きます(推測)。自動車ローン金利も政策金利に連動し、購入需要を抑えます(推測)。
指数とセクター
| 直近 | 1週間 | 1カ月 | 3カ月 | 年初来 | 1年 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| S&P 500 | 7,670.84 | -1.2% | -0.5% | +2.3% | +12.1% | +15.2% |
| ナスダック総合 | 26,797.54 | -1.6% | +1.5% | +2.2% | +15.3% | +18.6% |
| ダウ工業株30種 | 51,349.92 | -1.0% | -4.1% | -1.9% | +6.8% | +10.9% |
| ラッセル2000 | 2,807.92 | -2.8% | -5.5% | -7.2% | +13.1% | +15.3% |
| Consumer Cyclical セクター ETF | 109.00 | -2.9% | -6.8% | -6.7% | -8.2% | -8.3% |
| TSLA | 357.45 | -4.8% | +2.5% | -13.2% | -20.5% | -18.8% |
金利・ボラティリティ・相対パフォーマンス
マクロと市場の出来事
| 日付 | 出来事 | この銘柄にとっての意味 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 2026-09-16 | FRB が 25bp 利上げし 3.75〜4.00% に。2023 年以来の利上げで、ドットチャートの中央値は年内もう 1 回を示唆 | 政策金利の上昇 → 自動車ローン金利の上昇 → 米国の購入者の月々の支払いが増え、需要を抑制します(推測)。遠い将来のキャッシュフローの割引率も上がり、テスラのように長期の成長物語で評価される銘柄が最も打撃を受けます(推測)。 | Federal Reserve / CNBC |
| 2026-09-24 | 米 10 年債利回りが取引時間中に 5.225% と 2007 年以来の高水準に達し、9 月 25 日は 5.17% で引け | 9 月の総合 PMI の上振れと投入コストの上昇が利回りを押し上げました。長期金利は長期の評価の分母にあたり、直近 1 カ月に本銘柄が S&P 500 を下回った主因の一つです(推測)。 | ETF Trends / Advisor Perspectives |
| 2026-09-11 | 8 月 CPI は前月比 +0.4%、前年比 +3.4%。ガソリンは前月比 +3.9%、コア CPI は前年比 2.4% | インフレの粘着性で 12 月の追加利上げ観測が続き、金利面の逆風が残ります(推測)。燃料高は EV の相対的な需要には小さなプラスですが、8 月のテスラの販売は米国でも中国でも減っており(イベント参照)、燃料高はまだ受注に結びついていません(推測)。 | BLS |
イベント
SEC が個人株主の取締役会連動の自動議決権行使を容認、テスラと SpaceX の合併論が再燃
SEC はノーアクションレターで「発行体による任意の個人投資家議決権プログラム」を認めました。個人株主は取締役会の推奨どおりに自動で議決権を行使できますが、委任状争奪戦となる取締役選任や株主承認が必要な M&A は対象外にできます。2026 年の株主総会は日程未定で、テキサス州法上は 12 月初めまでに開く必要があります。マスク氏は合併を示唆していますが、正式な提案はありません(Electrek)。条件がテスラ株主にとって価値を高めるのか希薄化になるのかは、現時点では判断できません。
$30B の銀行融資枠を新設、従来の $5B のリボルバーを置き換え
内訳は $20B の 3 年物ディレイドドロー・タームローン(18 カ月以内に引き出し可能、未使用枠は 1 年後に $10B へ縮小)、$8B の 5 年物リボルバー、$2B の 364 日リボルバーで、いずれも無担保・変動金利です。連結流動性を $5.0B 以上に保つ財務制限条項が付きます。契約時点の借入はゼロで、会社は 2026 年中の引き出し予定はないとしています(8-K item 1.01/2.03)。枠は従来の 6 倍で、2027 年以降、営業キャッシュフローを超える設備投資の資金を手当てしていると読めます(推測)。
Roadster 発表イベントを 10 月 1 日から 10 月 15 日に延期
屋外でしか開催できないとして、悪天候を理由に延期しました。Roadster は 2017 年に発表されて以来、量産が何度も遅れています。2026 年業績への影響はなく、損なわれるのは製品スケジュールへの信頼です(推測)。
JPモルガンが第 3 四半期の納車予想を 516,000 台から 482,000 台に下げ、目標株価を $445 → $415 に
米国と中国の納車が予想を下回ったことを理由に挙げ、原材料高で粗利率予想も引き下げました。482,000 台はセルサイドでも最も高い部類で、予想レンジ 421,758〜482,000 台はすべて前年同期の 497,099 台を下回ります(Electrek 集計)。
ネバダの Semi 工場が量産開始、設計上の生産能力は年 50,000 台
最初の納車先は PepsiCo、DHL、US Foods です。Semi は当初計画から約 7 年遅れました。実際の立ち上げペースは開示されておらず、2026 年の売上高への寄与は小さいと見ます(推測)。
8 月の中国小売販売は 50,047 台、前年比 -12.4% で 2022 年以来の 8 月として最低
上海工場の輸出は前年比 +38.7% で、国内の落ち込みを一部補いました。Electrek の集計では 8 月の米国販売も前年比約 -26% です。二大市場がそろって弱いことが、セルサイドが第 3 四半期の納車予想を下げた直接の理由です。
Cybercab 発表会は価格も生産計画も示さず、同日に NHTSA が調査に着手
ライブ配信はなく、秘密保持契約を結んだ少人数だけが招かれ、マスク氏は欠席しました。RBC は価格、生産ペース、規制当局の承認のいずれにも答えがなかったと指摘しています。NHTSA は、テスラが Cybercab をどう自己認証したのか、ハンドル、ペダル、ミラーを求める安全基準がなぜ適用されないと判断したのかを照会しました。当日の株価は -5.9%($376.37 → $354.08、yfinance)。ハンドルのない車両が合法的に量産・運行できるかどうかが、ロボタクシーの拡大時期を左右します(推測)。
第 2 四半期は売上高 +25.5% で過去最高も、営業利益率は 1.4% に低下、調整後 EPS $0.33 は予想 $0.54 を大きく下回る
納車は 480,126 台(+25%)、売上高は $28.24B。営業費用は +47.3%(研究開発費 $2.37B、販管費 $1.98B)、規制クレジット収入は $439M から $146M へ(-66.7%)、営業利益は $398M(-57%)でした。設備投資は $5.79B(+142%)、フリーキャッシュフローは -$1.09B です(8-K、2026-07-22)。明るい材料は、FSD サブスクリプション 148 万件(+56%)、蓄電池の導入 13.5 GWh(+41%)、サービスその他の売上高 +50.4% です。
SpaceX が上場、テスラの保有株が時価で損益に反映されるように
テスラは 2026 年 3 月、$2.00B の xAI への投資を SpaceX 株(持ち分 1% 未満)に転換し、公正価値オプションを選択しました。株価の変動はそのまま「その他の収益」に計上されます(10-Q)。6 月 30 日時点の公正価値は $3.007B で、第 2 四半期に $1.005B の評価益を計上しました。SPCX は 6 月 30 日の $170.86 から 9 月 28 日には $145.47(-14.9%、yfinance)に下がっており、第 3 四半期は逆に約 $0.45B の評価損を計上する可能性があります(推測、期末株価次第)。
赤は好材料、緑は悪材料(中国式の配色)、灰色は中立、青はまだ判断できないもの。
過去90日のアナリスト評価の変更(30件、直近12件を表示)
| 日付 | 機関 | 動き | 評価 | 目標株価 |
|---|---|---|---|---|
| 2026-09-28 | JP Morgan | main | Neutral → Neutral | 445 → 415 |
| 2026-09-25 | StoneX | reit | Buy → Buy | 475 → 475 |
| 2026-09-16 | Goldman Sachs | reit | Neutral → Neutral | 360 → 360 |
| 2026-09-04 | GLJ Research | reit | Sell → Sell | 25 → 25 |
| 2026-09-03 | StoneX | reit | Buy → Buy | 475 → 475 |
| 2026-08-18 | GLJ Research | reit | Sell → Sell | 25 → 25 |
| 2026-08-03 | Stifel | main | Buy → Buy | 508 → 491 |
| 2026-07-24 | Piper Sandler | main | Overweight → Overweight | 500 → 450 |
| 2026-07-23 | UBS | main | Neutral → Neutral | 442 → 385 |
| 2026-07-23 | JP Morgan | main | Neutral → Neutral | 475 → 445 |
| 2026-07-23 | Morgan Stanley | main | Equal-Weight → Equal-Weight | 417 → 400 |
| 2026-07-23 | Truist Securities | main | Hold → Hold | 430 → 370 |
yfinance の集計で、個別には検証していません。up 引き上げ、down 引き下げ、main 据え置き、init 新規、reit 再表明。
レーティングとスコアカード
当社のレーティング
発行者の判断:買い。ルールによる推奨(売り、スコアカード加重点 2.20)より2段階上です。いまの利益ではなく、この先に賭ける判断です。
ルールが見るのは現在です。本業の営業利益率はわずか1.4%、第2四半期純利益の93%は SpaceX 評価益と税効果、今期PERは201.4倍。私たちが賭けるのは、スコアカードがまだ採点できない部分です。
- 自動運転が事業になりつつある。 Robotaxi は7つの都市圏で運行中、FSD の契約者は148万(+56%)。
- クルマそのものは悪くなっていない。 規制クレジットを除く自動車粗利率は前年同期の15.0%から16.3%に上昇。利益を削ったのは研究開発費・管理費とクレジット収入の急減です。蓄電池の導入量は+41%。
- 資金は制約にならない。 ネットキャッシュ約344億ドルに加え、9月に結んだ未使用の銀行融資枠300億ドルがあり、250億ドル超の設備投資を賄えます。
リスクを先に: バリュエーションに失敗の余地はありません。設備投資の上方修正でフリーキャッシュフローはマイナスになる可能性が高い(推測)。SpaceX 株は第3四半期に14.9%下落し、評価損に転じるおそれがあります。NHTSA が Cybercab を審査中で、複数の訴訟は金額未確定。1年ボラティリティは46.1%です。
判断を変える条件: 10月2日発表の第3四半期納車台数が45万台未満、下期フリーキャッシュフローの大幅なマイナス、自動運転・ロボット事業の売上がいつまでも個別開示されないこと。いずれも格下げにつながります。
レーティングは公開情報にもとづくリサーチ上の見解で、特定の個人の資産状況を前提にしたものではありません。ルールと分布は レーティングの定義
リスクの点数は高いほどリスクが低いことを示します。5項目の加重点から推奨レーティングを出し、発行者が確認して確定します。
この点数の理由
直近 12 カ月(TTM)の売上高成長率は +11.7%($103.62B、前年同期間は $92.73B)で 4 点の区分です。第 2 四半期単独では +25.5% ですが、前年の第 2 四半期($22.50B)が極端に弱かった反動で、コンセンサスは第 3 四半期の売上高を前年比 -2.2% と見ているため 5 点にはしません。営業利益率は直近 4 四半期で 5.8% から 1.4% へ 4.4 ポイント低下しており、ルールどおり 1 点減点します。ROE 4.7% は GM やトヨタを大きく下回ります。クルマそのものの採算は崩れていません。規制クレジットを除く自動車粗利率は前年同期の 15.0% から 16.3% に上がっています。利益を食ったのは研究開発費と販管費(+47.3%)、そしてクレジット収入の激減です(8-K、2026-07-22)。
TTM 売上高 +11.7%、第 2 四半期 +25.5%。営業利益率 5.8% → 1.4%。第 3 四半期売上高コンセンサス -2.2%
今期予想 PER は 201.4 倍、同業中央値は 8.4 倍(GM 6.0 倍、フォード 6.6 倍、トヨタ 10.2 倍、Uber 21.7 倍。リビアンと小鵬は赤字)で、20 倍以上の開きがあり 1 点の区分です。PEG は約 8.6(201.4 ÷ 2027 年の予想 EPS 成長率 23.5%)で、2.5 を大きく上回ります。同業は完全には比較できません。テスラのプレミアムは自動運転、ロボット、AI への値付けで、上場している純粋な比較対象がないためです。ただ、ロボタクシーのプラットフォームである Uber の 21.7 倍と比べても 9 倍高く、この点は結論を変えません。
今期予想 PER 201.4 倍、同業中央値 8.4 倍。PEG 約 8.6。GAAP ベースの TTM PER 326.7 倍
すべての期間で S&P 500 を下回っています。3 カ月 -15.5 ポイント、6 カ月 -16.9 ポイント、1 年 -34.0 ポイント、年初来 -32.6 ポイントです。株価は 200 日移動平均($395.18)を約 10.7% 下回り、50 日移動平均はやや上回ります。3 カ月と 1 年でともに 10 ポイント超下回っており 1 点の条件の前半は満たしますが、最大ドローダウン -39.1% は 7 月 29 日に付けたもので、その後は安値を更新しておらず(1 カ月 +2.5%)、下落幅は拡大していません。そのため 2 点とします。
超過リターン 3 カ月 -15.5%、1 年 -34.0%。200 日移動平均を 10.7% 下回る
5 点から 3 点減点しました。① 第 2 四半期の営業外損益(税引前利益 $1,329M − 営業利益 $398M = $931M)が税引前利益の 70.1% を占め、25% を超えるため 2 点減点。SpaceX 評価益 $1,005M だけで 75.6% に相当し、為替差損とビットコインの評価損が一部を相殺しています(10-Q、2026-07-23)。② 第 2 四半期から non-GAAP の定義に SpaceX 評価益と「特定の税項目」(カリフォルニア州の繰延税金資産に対する評価性引当金の取り崩しと第 2 の柱に関する計上)の 2 項目の除外が加わり、1 点減点。利益を除く保守的な方向の変更ですが、定義が変わった以上、過去データとの整合を取り直す必要があります(8-K、2026-07-22)。減点しなかった項目:TTM のフリーキャッシュフロー $5.76B / 純利益 $3.80B = 1.52、売上債権回転日数 13 日、在庫 $13.75B は前四半期から減少。付け加えると、調整後 EPS $0.33 のうち $0.29 は株式報酬の足し戻しで、第 2 四半期の株式報酬 $1.15B は営業利益の 2.9 倍です。
第 2 四半期の営業外損益が税引前利益の 70.1%。SpaceX 評価益 $1,005M。non-GAAP の除外項目が 2 つ追加
5 点から 2 点減点しました。① 1 年のボラティリティ 46.1% が 45% を超えます(最大ドローダウン -39.1% も -40% の線に迫ります)。② 定量化されていない規制・訴訟リスク:Cybercab の自己認証をめぐる NHTSA の調査(2026-09-04)、オートパイロット・FSD・ロボタクシーに関する説明をめぐる証券集団訴訟、Benavides 事件で陪審が認めた補償的損害賠償 $129M(テスラの責任割合 33%)と懲罰的損害賠償 $200M(控訴中、計上額は「重要性なし」)(10-Q)、さらに条件不明の SpaceX との合併の可能性です。減点しなかった項目:現金と短期投資 $43.52B に対し債務元本 $9.08B で、ネットキャッシュは約 $34.4B。残価保証の最大エクスポージャーは $4.07B で時価総額の約 0.3%。単一の大口顧客はありません。AI 半導体の受託製造契約は将来ファイナンスリースとして計上される予定ですが、金額は開示されておらず(10-K、2026-01-29)、確認できず。
ボラティリティ 46.1%。ネットキャッシュ約 $34.4B。残価保証 $4.07B。NHTSA の調査と複数の訴訟は未定量化
ウォール街の見方
評価の分布(43社)
目標株価のレンジ
yfinance の集計、アナリスト38人、更新時期は不明。分布を示すだけで、目標株価を裏づけるものではありません。
決算を読み解く
四半期業績
| 四半期末 | 売上高 | 前期比 | 前年比 | 粗利率 | 営業利益率 | 純利益 | 希薄化後 EPS | 営業CF | フリーCF |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025-06-30 | $22.5B | +16.3% | -11.8% | 17.2% | 4.1% | $1.2B | 0.33 | $2.5B | $146M |
| 2025-09-30 | $28.1B | +24.9% | +11.6% | 18.0% | 5.8% | $1.4B | 0.39 | $6.2B | $4.0B |
| 2025-12-31 | $24.9B | -11.4% | -3.1% | 20.1% | 5.7% | $840M | – | $3.8B | $1.4B |
| 2026-03-31 | $22.4B | -10.1% | +15.8% | 21.1% | 4.2% | $477M | 0.13 | $3.9B | $1.4B |
| 2026-06-30 | $28.2B | +26.1% | +25.5% | 16.8% | 1.4% | $1.1B | 0.32 | $4.7B | $-1.1B |
出典:SEC XBRL。フリーキャッシュフロー=営業キャッシュフロー − 設備投資。第4四半期の EPS は XBRL に欠けることが多く、会社発表の数字を優先します。
バリュエーション
| 基準 | EPS | PER |
|---|---|---|
| GAAP、直近12カ月 | 1.07 | 329.8x |
| 調整後、直近12カ月(アナリスト基準) | 1.74 | 202.8x |
| 今期予想(0y) | 1.75 | 201.4x |
| 来期予想(+1y) | 2.16 | 163.1x |
- アナリストの EPS は調整後ベース:今期予想は $1.75(レンジ $1.36〜$2.39、33 人)、2027 年は $2.16(レンジ $1.43〜$3.65、31 人)です。会社の調整後の数字は株式報酬を足し戻しており、第 2 四半期だけで 1 株当たり $0.29、調整後 EPS 全体の $0.33 のほとんどを占めます。GAAP ベースでは TTM EPS $1.08、PER 326.7 倍です。
- 第 2 四半期の調整後 EPS $0.33 は予想 $0.54 を 39.2% 下回り、直近 4 四半期で最大の未達でした。
- 第 3 四半期の GAAP 利益は SpaceX の株価次第:SPCX は四半期中に 14.9% 下落しています。期末までに戻らなければ、第 3 四半期のその他の収益に約 $0.45B の評価損が出て(推測)、GAAP EPS は調整後を大きく下回る可能性があります。
- 株価の基準:バリュエーションと同業比較表は yfinance の最新気配 $352.84(2026-09-29 取引時間中)を使っています。2026-09-28 の終値は $357.45 です。ページ上部の「2026-09-28 終値時点」は相場表の基準日を指します。
- アナリストの目標株価の中央値は $412.50、レンジは $125〜$600(38 人)。レーティングの内訳は強い買い 4、買い 15、中立 20、売り 2、強い売り 2(yfinance の集計、更新時期は不明)。
現在の株価で計算。予想 EPS は yfinance が集計したアナリスト平均で、調整後ベースです。
決算書が語っていること
売上高、純利益、GAAP EPS、営業キャッシュフロー、売上債権、在庫は四半期ごとに XBRL と一致しました。重要度順に以下のとおりです。
- 第 2 四半期純利益の 93.1% はクルマの販売によるものではない:yfinance では第 2 四半期の純利益が $1.11B、営業外損益が $0.59B です。原文では、その他の収益に SpaceX 株の未実現評価益 $1,005M(税引後 $763M)が含まれ、さらに $274M の一時的な税効果(カリフォルニア州の繰延税金資産に対する評価性引当金の取り崩しなど)があります。両者の合計 $1,037M は GAAP 純利益 $1,114M の 93.1% です(8-K、2026-07-22。10-Q、2026-07-23)。この 2 項目を除くと、第 2 四半期の GAAP 純利益は約 $77M しか残りません。
- 営業利益率 1.4%、利益を食ったのは値下げではなく費用:営業費用は $4,353M で前年比 +47.3%。株式報酬は $1,151M(+81.3%)で、うちマスク氏の 2025 年業績連動報酬が四半期で $267M です。規制クレジット収入は $146M で、前年同期より $293M 減りました(10-Q)。クレジットを除く自動車粗利率は 16.3% と、前年同期の 15.0% をむしろ上回ります(8-K)。
- 設備投資見通しを期中に引き上げ、キャッシュフローはマイナスへ:10-K(2026-01-29)では 2026 年の設備投資を「$20B 超」としていましたが、10-Q(2026-07-23)では「$25B 超」に変わりました。上期の実績は $8.28B なので、下期は少なくとも $16.72B、四半期平均で約 $8.4B が必要です。第 2 四半期の営業キャッシュフローは $4.70B で、下期のフリーキャッシュフローはマイナスになる公算が大きいと見ます(推測)。9 月 29 日に新設した $30B の融資枠(8-K)は、このギャップと符合します(推測)。
- yfinance の営業利益は 2 四半期で過大:2025 年第 3 四半期は yfinance $1.86B に対し原文 $1.62B、第 4 四半期は yfinance $1.57B に対し原文 $1.41B です。差額はちょうど「リストラその他」の費用 $238M と $162M で、yfinance はこれを営業費用に含めていません(8-K、2026-04-22)。
- yfinance の株式数と時価総額には未確定の譲渡制限付株式が含まれる:yfinance の株式数は 39.5 億株、時価総額は $1.39T です。10-Q の貸借対照表上の発行済株式は 3,949M 株、第 2 四半期の基本加重平均株式数は 3,237M 株、希薄化後は 3,540M 株です。差の約 712M 株は、マスク氏の未確定の譲渡制限付株式 2 口(2025 年業績連動報酬 423.7M 株 + 2018 年ストックオプション行使分の約 286.5M 株)の合計とほぼ一致します(推測)。希薄化後株式数で計算すると時価総額は約 $1.25T です。
- 売上債権と在庫は正常:売上債権回転日数は 13 日(会社定義、8-K)。在庫は $13.75B で、第 1 四半期の $14.43B から減少しました。製品在庫は期初から $1.08B 増え、在庫日数は 15 日です。減点対象ではありません。
原資料にしか書かれていないこと
- $30B の新融資枠(8-K、2026-09-29):2029-09-29 満期の $20B ディレイドドロー・タームローン、2031-09-29 満期の $8B の 5 年物リボルバー、$2B の 364 日リボルバー。さらに $4.0B の増額が可能で、連結流動性 $5.0B 以上の財務制限条項が付きます。一度も借り入れのなかった従来の $5B のリボルバーは解約されました。
- SpaceX 株は公正価値で評価(10-Q):2026 年 3 月に $2.00B の xAI 優先株から転換、持ち分は 1% 未満です。会社は SpaceX に重要な影響力があると判断しており、本来なら持分法ですが、公正価値オプションを選択したため、四半期ごとの株価変動がすべてその他の収益を通ります。6 月 30 日の公正価値は $3.007B(レベル 2)。第 2 四半期には SpaceX に $318M の Megapack を販売しています(関連当事者取引)。
- マスク氏の株式(10-Q):第 2 四半期に 2018 年報酬のストックオプション約 304.0M 株を行使し、約 17.5M 株をネット決済に充てました。取得した譲渡制限付株式は 2028-01-19 まで在任した場合に確定し、その後 5 年間の保有義務があります。2025 年の暫定報酬 96M 株は没収されました。2025 年業績連動報酬 423.7M 株は 12 段階に分かれ、未認識の株式報酬費用は、達成の可能性が高い部分が $9.82B(9.2 年で償却)、可能性が高くない部分が $105.82B〜$120.37B です。
- 2026 年の設備投資見通しを引き上げ:10-K では「$20B 超」、10-Q では「$25B 超」。AI 計算基盤とデータセンター、生産ライン、自社運行の AI 車両群が要因です。
- AI 半導体の受託製造契約(10-K):2025 年 7 月に締結、2027 年以降に開始予定で、設備はファイナンスリースとして計上される見込みです。金額は開示されておらず、確認できず。
- 残価保証:最大エクスポージャーは $4.07B で、期初の $3.45B から増加(10-Q)。
- 中国の運転資金借入 $5.888B は 2026 年 9 月から 2027 年 3 月にかけて順次満期を迎えます(10-Q)。手元資金で十分に賄えます。
- 関税の還付:最高裁は 2026 年 2 月に IEEPA に基づく一部の関税を無効としました。テスラは還付を受けられる可能性がありますが、債権は計上していません。一部の蓄電池顧客への返還義務が生じれば売上高が減る可能性があります(10-Q)。
- 訴訟:Benavides 事件(補償的 $129M + 懲罰的 $200M、控訴中)、オートパイロット・FSD・ロボタクシーの説明をめぐる証券集団訴訟、FSD の消費者集団訴訟におけるクラス認定の上訴(第 9 巡回区控訴裁判所で 8 月 31 日に口頭弁論)、カリフォルニア州公民権局の差別訴訟の第 1 段階の審理は 2026-09-21 に予定(10-Q)。会社はいずれも損失額を見積もれないとしています。
- ビットコイン:11,509 BTC を保有し、公正価値で損益に反映。6 月 30 日時点のデジタル資産は $674M(10-Q)。
データベンダーの誤り
| 項目 | yfinance | 原資料(計算方法つき) |
|---|---|---|
| freeCashflow | $4.84B | TTM $5.76B = 営業キャッシュフロー $18.68B − 設備投資 $12.92B(XBRL の四半期合計)。会社が公表した TTM フリーキャッシュフロー $5,762M と一致(8-K、2026-07-22) |
| Operating Income(2025 年第 3・第 4 四半期) | $1.86B、$1.57B | GAAP では $1.62B、$1.41B。yfinance は「リストラその他」の費用 $238M と $162M を差し引いていない(8-K、2026-04-22) |
| forwardPE | 162.4 倍 | 2027 年の EPS $2.17 を使用。今期(2026 年)予想 EPS $1.75 では 201.4 倍、GAAP の TTM EPS $1.08 では 326.7 倍 |
| Normalized Income(2026 年第 2 四半期) | $1.11B(純利益と同額) | SpaceX の未実現評価益 $1,005M(税引前)と $274M の税効果を除いていない。会社の調整後純利益は $1,153M だが、これは税引後の株式報酬 $989M を足し戻した後の数字(8-K、2026-07-22) |
| sharesOutstanding / marketCap | 3.95B 株 / $1.39T | 未確定の譲渡制限付株式約 712M 株を含む(マスク氏の報酬 2 口と推定)。第 2 四半期の希薄化後株式数は 3,540M 株で、時価総額は約 $1.25T(10-Q) |
| earnings_history epsActual(2026 年第 2 四半期) | $0.33 | 会社の調整後の数字。GAAP の希薄化後 EPS は $0.32。調整後は 1 株当たり株式報酬 $0.29 を足し戻し、SpaceX 評価益 $0.22 と税項目 $0.08 を除いている(8-K) |
株価の推移
同業比較
| ティッカー | 名称 | 時価総額 | 1カ月 | 年初来 | 1年 | PER 実績 | PER 今期 | 売上成長率 | 粗利率 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| TSLA | Tesla, Inc. | $1.39T | +2.5% | -20.5% | -18.8% | 329.8x | 201.4x | +25.5% | 18.9% | 1.4% |
| GM | General Motors Company | $72.8B | -6.3% | -0.2% | +32.8% | 35.9x | 6.0x | +1.9% | 10.2% | 3.2% |
| F | Ford Motor Company | $49.0B | -10.8% | -2.4% | +7.9% | – | 6.6x | -3.8% | 7.1% | 1.9% |
| TM | Toyota Motor Corporation | $221.1B | -3.2% | -12.0% | -4.9% | 8.4x | 10.2x | +10.4% | 16.8% | 7.9% |
| RIVN | Rivian Automotive, Inc. | $21.7B | -8.0% | -25.0% | -5.1% | – | – | +27.2% | 7.5% | -50.4% |
| XPEV | XPeng Inc. | $9.1B | -13.7% | -50.9% | -56.3% | – | – | +8.0% | 20.8% | -6.0% |
| UBER | Uber Technologies, Inc. | $141.7B | -13.5% | -16.6% | -30.8% | 15.2x | 21.7x | +12.2% | 40.8% | 13.3% |
| 同業中央値 | $60.9B | -9.4% | -14.3% | -5.0% | 15.2x | 8.4x | +9.2% | 13.5% | 2.5% |
yfinance の集計で、決算書とは照合していません。今期PER=株価 ÷ 今期(0y)予想 EPS。forwardPE が来期ベースになる問題を避けています。同業の出典:--peers。中央値は本銘柄を除きます。
自動で選ばれた同業には玉柴国際(CYD)と Winchester(WCHS)が含まれ比較にならないため、手動で選び直しました。GM、フォード(F)、トヨタ(TM)、リビアン(RIVN)、小鵬(XPEV、米国 ADR)に加え、ロボタクシーのプラットフォームの評価の目安として Uber(UBER)を入れています。
- バリュエーション:テスラの今期予想 PER は 201.4 倍、既存の自動車メーカーは 6.0〜10.2 倍、Uber は 21.7 倍です。リビアンと小鵬は赤字で PER がありません。
- 成長:テスラの直近四半期の売上高成長率 +25.5% はリビアン(+27.2%)と並んで上位にあり、トヨタ(+10.4%)や Uber(+12.2%)を上回ります。
- 利益率:テスラの営業利益率 1.4% は GM の 3.2%、トヨタの 7.9%、Uber の 13.3% を下回り、上回るのはリビアンと小鵬だけです。
- 株価:テスラは 1 年で 18.8% 下落、GM は 32.8%、フォードは 7.9% 上昇しました。
結論として、自動車株の物差しで測れば、テスラは成長でトップ、利益で最下位、評価は一桁高い水準にあります。プレミアムは丸ごと自動運転、ロボット、AI への値付けで、これらの事業には上場している純粋な比較対象がありません。同業比較表が示せるのはプレミアムの大きさであり、それが妥当かどうかではありません。同業のデータは yfinance の集計値で、検証していません。
スマートマネー
誰が持ち、誰が売買しているか:追跡している人物のうち 4 人が TSLA を保有
| 人物 | データ | 報告期間 | 評価額 / レンジ | ポートフォリオ比率 | 四半期の変化 |
|---|---|---|---|---|---|
| 段永平 | 13F 保有 | 2026-06-30 | $1.4B | 7.4% | 一部売却 |
| キャシー・ウッド | 13F 保有 | 2026-06-30 | $1.2B | 7.5% | 一部売却 |
| ルネサンス・テクノロジーズ | 13F 保有 | 2026-06-30 | $467M | 0.6% | 買い増し |
| ジョージ・ソロス | 13F 保有 | 2026-06-30 | $37M | 0.4% | 買い増し |
| レイ・ダリオ | 13F 保有 | 2026-06-30 | $0 | 0.0% | 全売却 |
各人物の最新の公開済み 13F、インサイダー報告、資産開示から。13F には約45日の遅れがあります。 スマートマネー →
この先の注目点
第 3 四半期の納車台数と蓄電池導入量
セルサイドのレンジは 421,758〜482,000 台、Bloomberg のコンセンサスは約 466,000 台で、前年同期は 497,099 台です。450,000 台を下回れば需要減速が裏付けられます。蓄電池が第 2 四半期の +41% を維持できるかも焦点です。
米国 9 月雇用統計
コンセンサスは雇用者数約 98,000 人増、失業率 4.1%。強い数字なら 12 月の追加利上げ観測が強まり、長期金利の上昇は本銘柄に逆風です。
Roadster 発表イベント(10 月 1 日から延期)
価格、納車時期、受注数が示されるかどうか。スケジュールなしのデモに終われば、Cybercab 発表会後と同じ値動きを繰り返しかねません。
第 3 四半期決算
① 営業利益率が第 2 四半期の 1.4% から回復するか。② SpaceX 株の期末評価(SPCX は四半期中に -14.9%)。③ 通期の設備投資が引き続き「$25B 超」か、2027 年の見通し。④ 規制クレジット収入の縮小が続くか。⑤ ロボタクシーの展開都市数、有料走行距離、Cybercab の生産台数。
2026 年の株主総会(テキサス州法上 12 月初めまでに開催が必要)と FRB の 12 月会合
総会の議案に SpaceX との合併に関わるものがあるか。FRB がドットチャートどおりもう 25bp 利上げするか。
リサーチ上の記録であり、投資助言ではありません。
出典
株価・アナリストデータ:yfinance + SEC EDGAR、2026-09-28 終値時点、遅延あり。財務データ:SEC EDGAR(XBRL と原資料)。マクロとニュースは各項目のリンク先を参照。赤が上昇、緑が下落。
- FRB 実施ノート(2026-09-16):https://www.federalreserve.gov/newsevents/pressreleases/monetary20260916a1.htm
- BLS 8 月 CPI(2026-09-11):https://www.bls.gov/news.release/cpi.htm
- ETF Trends 米国債利回り(2026-09-25):https://www.etftrends.com/fixed-income-content-hub/treasury-yields-snapshot-september-25-2026/
- Electrek 第 3 四半期納車予想の集計(2026-09-28):https://electrek.co/2026/09/28/tesla-q3-2026-delivery-estimates-wall-street-split/
- CNBC の Cybercab(2026-09-04)、Semi(2026-09-24)、SpaceX 上場(2026-06-12)の記事
- CnEVPost 中国 8 月販売(2026-09-08)
- Electrek の SEC 個人投資家議決権と合併に関する記事(2026-09-29)
- SPCX と TSLA の日次終値:yfinance
参照した EDGAR 資料(11)
- 2026-07-23_10-Q_tsla-20260630.txt
- 2026-01-29_10-K_tsla-20251231.txt
- 2026-09-29_8-K_tsla-20260929.txt
- 2026-07-22_8-K_tsla-20260722.txt
- 2026-07-22_8-K_exhibit991.txt
- 2026-07-02_8-K_tsla-20260702.txt
- 2026-07-02_8-K_exhibit99111111.txt
- 2026-04-22_8-K_tsla-20260422.txt
- 2026-04-22_8-K_exhibit991.txt
- 2026-04-02_8-K_tsla-20260402.txt
- 2026-04-02_8-K_exhibit9911111.txt