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日本株週報 · 2026年第39週(9/21〜9/25) · 取引日は2日

2営業日で日経平均は2.1%高、TOPIXは0.9%高、グロース250は0.8%安
指数ほど相場は強くない、上げたのは半導体と銀行

日銀は9月18日、政策金利を1.0%から1.25%に引き上げ、24日から適用した。その後の2営業日で10年国債利回りは3.071%に上昇したが、円は対ドルで1.7%下落し158円81銭で週を終えた。日経平均は2.1%上昇し、東京エレクトロンとアドバンテストがそろって6%超上げた。一方、TOPIXの上昇率は0.9%にとどまり、東証グロース市場250は0.8%下落した。利上げは円を支えず、日経平均を支えたのは半導体株だった。

日経平均株価+2.1%終値 66,364.20
TOPIX(東証株価指数)+0.9%1306 ETF で代替
東証グロース市場250-0.8%2516 ETF で代替
10年国債利回り3.071%+9bp
ドル/円158.81週間 +1.7%(円安)
日経平均VI20.30週間 -3.93
01

今週の主役

日経平均がTOPIXを1.2ポイント上回る、差を生んだのは一握りの半導体株

9月21〜23日の3連休で、今週の取引日は24日と25日の2日だけだった。日経平均は6万5018円95銭から6万6364円20銭へ1345円(2.1%)上昇し、5日続伸。TOPIXは4091.14から4128.59へと0.9%の上昇にとどまった(財経新聞・18日終値、日経・25日終値)。NT倍率は15.89倍から16.07倍に上昇した。

差の出どころは限られる。東京エレクトロンが6.4%高、アドバンテストが6.1%高、キーエンスが3.9%高で、電機・精密の業種別 ETF も3.9%上昇した。日経の市況記事によると、25日は前場中ごろから東エレクやアドテストが騰勢を強め、指数を押し上げた。日経平均は株価平均型のため、値がさの半導体株の影響はTOPIXでの時価総額比率よりはるかに大きい。

木曜日は両指数の方向が分かれ、日経平均が0.8%高、TOPIXは0.4%安だった。物色が広がったのは金曜日で、プライム市場の値上がりは1118銘柄、値下がりは382銘柄。一方でリクルートHDは5.9%安、任天堂は2.9%安、ソフトバンクグループは2.6%安、東証グロース市場250の ETF は0.8%安だった。今週の日経平均の上昇は、日本株全体の実力を過大に映している。 利上げ後に小型グロース株が弱含むのは、金利上昇で将来のキャッシュフローの割引が重くなるという理屈と整合的だ(推測)。

日銀が0.25%利上げ、それでも円は158円81銭まで下落

日銀は9月18日の金融政策決定会合で、無担保コールレート(オーバーナイト物)の誘導目標を1.0%から1.25%に引き上げることを賛成7、反対2で決めた。適用は9月24日から。浅田委員と佐藤委員が反対した(日銀公表文)。公表文は、基調的な物価上昇率が2%に近づき上振れリスクがあるとしたうえで、引き続き政策金利を引き上げていくとの考えを示した。

債券市場はこれを素直に織り込んだ。今週、2年債利回りは9.9bp上昇して1.948%、5年債は11.8bp上昇して2.423%、10年債は9.0bp上昇して3.071%となり、前年末比で100bp高い。

ところが円は買われなかった。ドル円は156円13銭から158円81銭へ上昇し、円は週間で1.7%下落した。背景は米国にある。FRB も9月16日に0.25%の利上げで3.75〜4.00%とし(FRB 声明)、24日発表の米9月 PMI が予想を上回ったことで10月の追加利上げ観測が強まった。円は24日までに8日続落した(日経)。米10年債利回りは週間16bp上昇の5.17%で、日米10年金利差は203bpから210bpに拡大した。両中銀がそろって利上げしても、金利差はなおドル有利に傾く。日銀は円安を物価の押し上げ要因に挙げており、円安が進むほど次の利上げの根拠は強まる(推測)。

銀行株1.9%高、電力・ガス3.1%安、海外投資家は2週連続の売り越し

金利上昇で業種の明暗が分かれた。銀行の業種別 ETF は1.9%高、三菱UFJ FG は2.6%高で年初来の上昇率は49%に達した。一方で電力・ガスは3.1%安、金融(除く銀行)は2.5%安、商社・卸売は1.7%安だった。日経によると、25日は中間配当の権利取りの買いも入った。9月末配当の権利付き最終売買日は28日だった。

売り手は誰か。JPX の投資部門別売買状況は9月14〜18日の週までしか出ておらず、今週分は未公表だ。同週、海外投資家は6425億円の売り越しで、前週の3037億円に続き2週連続の売り越しとなった(日経)。個人は3117億円、信託銀行は2943億円の売り越し。事業法人は1663億円の買い越しで、過去6週すべて買い越している。自社株買いが中心とみられる(推測)。

円相場が見ているのは日銀の利上げ幅ではなく、日米金利差の向きだ。

02

勝者と敗者

直近4週間の日次推移(8/28終値=100)
日経平均株価TOPIX(東証株価指数)(1306 ETF)東証グロース市場250(2516 ETF)
929496981001028/289/29/79/109/159/1899.9日経平均株価99.6TOPIX(東証株価指数)(1306 ETF)97.2東証グロース市場250(2516 ETF)

今週の取引日は9/24, 9/25の2日のみのため、期間を4週間に広げた。

指数週間1カ月年初来終値
日経平均株価+2.1%+0.2%+31.8%66,364.20
TOPIX(東証株価指数)(1306 ETF)+0.9%+0.5%+20.2%430.30
JPX日経インデックス400(1591 ETF)+0.8%-0.3%+20.5%37,180.00
東証グロース市場250(2516 ETF)-0.8%+2.6%+20.2%635.80

ETF と表記した行は指数の代わりに ETF を使用(Yahoo!ファイナンスに指数データがないため)。終値は ETF の価格。

TOPIX-17業種の週間騰落
電機・精密+3.9%年初来 +33.5%
機械+2.4%年初来 +14.7%
銀行+1.9%年初来 +48.9%
素材・化学+1.3%年初来 +18.1%
鉄鋼・非鉄+0.8%年初来 +42.3%
食品+0.8%年初来 +15.6%
建設・資材+0.3%年初来 +3.6%
不動産+0.2%年初来 -7.8%
運輸・物流+0.2%年初来 +5.3%
自動車・輸送機+0.1%年初来 -4.7%
小売-0.1%年初来 -2.2%
医薬品-0.3%年初来 +3.5%
エネルギー資源-0.6%年初来 +25.0%
情報通信・サービスその他-1.5%年初来 +16.0%
商社・卸売-1.7%年初来 +20.8%
金融(除く銀行)-2.5%年初来 +25.8%
電力・ガス-3.1%年初来 +8.7%

NEXT FUNDS TOPIX-17 業種別 ETF(1617〜1633)で代替。売買の少ない ETF は指数と多少乖離することがある。

主力大型株週間1カ月年初来終値
東京エレクトロン(8035)+6.4%+1.8%+64.7%11,304円
アドバンテスト(6857)+6.1%-4.8%+73.2%34,000円
キーエンス(6861)+3.9%-2.3%+40.4%79,600円
三菱UFJ FG(8306)+2.6%+3.8%+49.0%3,714円
ファーストリテイリング(9983)+1.4%-4.9%+20.5%68,620円
ソニーグループ(6758)+0.4%-4.3%-7.8%3,710円
日立製作所(6501)+0.2%+4.3%+12.9%5,536円
トヨタ自動車(7203)-1.2%-2.6%-10.9%2,990円
三井物産(8031)-1.7%+3.6%+9.2%5,071円
三菱商事(8058)-1.8%+3.0%+35.5%4,859円
ソフトバンクグループ(9984)-2.6%+19.1%+39.8%6,150円
任天堂(7974)-2.9%-8.9%-23.5%8,100円
リクルートHD(6098)-5.9%-4.8%+84.6%16,335円

株価騰落率(配当は含まない)。

TOPIX-17業種では、電機・精密(3.9%高)、機械(2.4%高)、銀行(1.9%高)、素材・化学(1.3%高)が上昇を主導し、電力・ガス(3.1%安)、金融(除く銀行)(2.5%安)、商社・卸売(1.7%安)、情報通信・サービスその他(1.5%安)が下位に沈んだ。17業種中10業種が上昇したが、1%超の上昇は4業種にとどまる。

主力大型株の明暗はさらに大きい。東京エレクトロンとアドバンテストは今週そろって6%超上昇し、年初来ではそれぞれ65%高、73%高。リクルートHDは今週5.9%安だが、年初来では85%高を保つ。トヨタ自動車(1.2%安)とソニーグループ(0.4%高)は蚊帳の外で、トヨタは年初来10.9%安、任天堂は23.6%安。日経平均の年初来上昇率31.8%に対し、TOPIX ETF は20.2%で、差の多くは値がさの半導体・AI関連株によるものとみられる(推測)。

03

金利と円

中央銀行政策金利直近の決定次回会合
日本銀行1.25%9/18 0.25%利上げ(賛成7・反対2)、9/24適用10/29〜30
FRB3.75〜4.00%9/16 0.25%利上げ(12対0)10/27〜28

日銀と FRB の公表文より。発行時に確認。

利回り週末値週間変化年初来
2年債1.948%+10bp+78bp
5年債2.423%+12bp+86bp
10年債3.071%+9bp+100bp
30年債4.112%+7bp+76bp
米10年債5.17%+16bp–
日米10年金利差210bp+7bp–

日本国債:財務省公表の国債金利(2026-09-18〜2026-09-25)、年初来の基準は2025-12-30。米国債:FRED。

国債利回り曲線
今週(9/25)前週(9/18)前年末(2025-12-30)
012345%1Y2Y5Y10Y20Y30Y40Y4.1今週(9/25)4前週(9/18)3.5前年末(2025-12-30)
年初来の毎週金曜の利回り
10年国債30年国債2年国債米10年債
0246%1/22/133/275/86/197/319/115.2米10年債4.130年国債3.110年国債1.92年国債
為替週末値週間変化円の週間騰落円の年初来
ドル/円158.81+1.7%-1.7%-1.5%
ユーロ/円180.64+0.8%-0.8%+1.7%
人民元/円23.66+1.6%-1.6%-5.5%

レートの上昇は円安。「円」の列は各通貨に対する円の騰落で、プラスは円高。Yahoo!ファイナンスの日次終値。

利回り曲線はベアフラット化した。2年債と5年債の上昇幅(9.9bp、11.8bp)が30年債(6.8bp)を上回り、市場は追加利上げを織り込みつつある。10年債は3.071%で前年末比100bp高、30年債は4.112%。

円は3通貨すべてに対して下落した。対ドルで1.7%、対人民元で1.6%、対ユーロで0.8%の円安。株式市場に緊張感はなく、日経平均VIは24.2から20.3に低下した。次回会合は日銀が10月29〜30日、FRB が10月27〜28日と、いずれも月末。円の方向はその間の米雇用・物価指標次第になる(推測)。

04

投資部門別の売買

投資部門別の週間差引き(東京・名古屋二市場、株式)
海外投資家個人信託銀行事業法人
-10k-5k05k10k億円8/10–8/148/17–8/218/24–8/288/31–9/49/7–9/119/14–9/181,663事業法人-2,943信託銀行-3,117個人-6,425海外投資家

最新は9/14〜9/18の週(今週分は JPX 未公表)。単位は億円、プラスは買い越し。

週海外投資家個人信託銀行事業法人
8/10–8/14+2,135億円-6,558億円-824億円+2,578億円
8/17–8/21-4,378億円+6,978億円-5,083億円+1,778億円
8/24–8/28-1,319億円-1,156億円-1,916億円+2,125億円
8/31–9/4+6,893億円-19億円-4,469億円+2,780億円
9/7–9/11-3,037億円+4,491億円-5,507億円+674億円
9/14–9/18-6,425億円-3,117億円-2,943億円+1,663億円

出典:JPX「投資部門別 株式売買状況」(週間、二市場計、買い−売り)。海外投資家は法人・個人の合計、個人は現金・信用の合計。

過去6週間で、海外投資家は買い越し3週、売り越し3週で、差し引き6131億円の売り越し。直近2週は連続の売り越しだ。信託銀行は6週すべて売り越しで合計2兆742億円。株高局面で年金が資産配分を戻すための株式売りとみられる(推測)。事業法人は6週すべて買い越しで合計1兆1597億円。個人は売り買いが交錯し、6週合計ではほぼ均衡(619億円の買い越し)。今週(9月24〜25日)分は例年どおりなら10月1日ごろ公表される。

05

当社カバーの日本株

銘柄当社レーティング週間対日経平均年初来
三井物産(8031)レポート近日公開-1.7%-3.8%+9.2%

三井物産は今週1.7%安で、日経平均を3.8ポイント下回った。三菱商事(1.8%安)とともに下落率の上位に並び、商社・卸売業種も1.7%安だった。年初来では三井物産が9.2%高で、三菱商事の35.5%高に大きく後れを取る。三井物産のレポートは近日公開予定で、レーティングはその際に示す。ここでは判断を控える。

06

来週の注目点

日付イベント注目点
9/309月末の四半期末、多くの日本企業で上期末29日に中間配当の権利落ちを迎え、先週の権利取りの買いは一巡する。四半期末前後は年金のリバランスがあり、株高の後は売り手に回ることが多い(推測)。
10/1日銀短観(9月調査)8時50分、9月会合の「主な意見」も同時公表QUICK 集計の予測中央値は大企業製造業 DI がプラス25(6月はプラス22)、大企業非製造業がプラス36(同プラス37)(日経)。「主な意見」では、利上げに賛成した7委員が今後のペースをどう見ているかが分かる。
10/2米9月雇用統計(21時30分)、朝8時30分には東京都区部9月 CPIFRB が10月に追加利上げするかは雇用と物価次第。ブルームバーグ調査の予想は非農業部門雇用者数9万人増、失業率4.1%(ブルームバーグ)。今週の円安も米指標の強さが引き金だった。
10/8FOMC 議事要旨(9月会合分、3時)10月の追加利上げがどこまで具体的に議論されたかが、日米金利差と円相場に直結する。
10/8ファーストリテイリング本決算、日銀「地域経済報告(さくらレポート)」ファストリは日経平均への影響度が大きく、決算は指数を動かす。さくらレポートでは、各地の企業が利上げとコスト高にどう対応しているかを確認したい。
10/9安川電機の上期決算国内決算シーズンの先陣で、産業用ロボットと設備投資の先行指標。今週は機械株が2.4%上昇しており、業績が株価に追いつくかが焦点(推測)。

時刻は日本時間。

07

計算方法と出典

  • 週間騰落率 = 今週最終取引日の終値 ÷ 前週最終取引日の終値 − 1(2026-09-21〜2026-09-25)。配当落ち調整をしない終値(株価の騰落のみ)。今週は9/21, 9/22, 9/23が休場で、取引日は2日。
  • 株価・為替は Yahoo!ファイナンス(遅延あり)。同サイトにない指数は ETF で代替:TOPIX(東証株価指数) → NEXT FUNDS TOPIX 連動型上場投信(1306)、JPX日経インデックス400 → NEXT FUNDS JPX日経インデックス400連動型(1591)、東証グロース市場250 → 東証グロース市場250指数連動型 ETF(2516)。業種は NEXT FUNDS TOPIX-17 業種別 ETF。
  • 国債利回りは財務省「国債金利情報」(日次)、米10年債は FRED。
  • 投資部門別売買は JPX「投資部門別 株式売買状況」(週間、二市場計)で、通常は翌週第4営業日に公表。
  • 日銀と FRB の政策金利・会合日程は両中銀の公表文より。

今週の引用:

本週報は公開市場データに基づくリサーチの記録で、すべての読者に向けたものです。個人の財務状況を考慮したものではなく、投資助言ではありません。データには遅延があり、原資料が優先されます。

データ時点 2026-09-25 · 雅虎财经(行情、汇率);财务省(日本国债收益率);JPX(投资者类别买卖);FRED(美债收益率);日银、美联储公告