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米国株週報 · 2026年第39週(9/21〜9/25)

ナスダック100は3.3%上昇。均等加重の S&P500 は下落。
巨大テックは祭り、債券市場は警報。

今週の上昇はごく一部の銘柄のものでした。Meta は週間13%高、半導体は5.9%高。しかし均等加重の S&P500 は0.2%安、ラッセル2000は0.8%安です。同じ週、米10年債利回りは一時5.22%と2007年以来の高水準に達し、ハイイールド債スプレッドは25ベーシスポイント拡大しました。株式市場は AI を祝い、債券と信用市場は利上げに身構えています。

S&P500+1.2%終値 7,743.41
ナスダック100+3.3%終値 30,608.13
ラッセル2000-0.8%終値 2,837.55
米10年債5.17%+16bp
VIX 恐怖指数14.87週間 +0.06
WTI 原油-7.9%終値 92.41
01

今週の主役

米10年債は5.2%に迫る。上がっているのは実質金利

米10年債利回りは今週16ベーシスポイント上昇して5.17%で引け、木曜には一時5.22%と2007年6月以来の高水準をつけました。30年債は一時5.50%と2004年以来の高さで、住宅ローン金利は7%を超えています。

注目すべきは中身です。16ベーシスポイントのうち15は実質金利(10年物 TIPS は2.83%)で、期待インフレ率は1ベーシスポイントしか動いていません。市場はインフレの加速ではなく、お金が高くなることを織り込んでいます。FRB は9月16日に3年あまりぶりの利上げで政策金利を3.75〜4.00%とし、ドットチャートは年内もう1回の利上げを示しています。今週はバー理事が追加利上げが必要だと発言し、10月の利上げ確率は75%を超えました。

危ういほど狭い上昇

ナスダックは火曜に史上最高値を更新し、ナスダック100は週間3.3%高。原動力は Meta です。AI アシスタント「Muse」が米国 App Store で1位になり、ウェルズ・ファーゴは目標株価を640ドルから796ドルに引き上げ、株価は月曜だけで11%、週間で13%上昇しました。半導体 ETF(SMH)も5.9%続伸しています。

ところが中身を見ると、11セクターのうち6つが下落し、均等加重の S&P500 は0.2%安、小型株のラッセル2000は0.8%安でした。指数は上がっても、大半の銘柄は上がっていません。

原油は週間7.9%安。WTI とブレントが別の道へ

WTI 原油は金曜に92.41ドルで引け、週間7.9%安と8月末以来初めての週間下落となりました。理由は2つ。米イラン停戦への期待と、OPEC(4回連続)と IEA による2026年の需要見通しの再引き下げです。一方、ブレントは今週0.4%高と100ドルを維持しました。中東の供給リスクは国際価格を支え、停戦期待は米国の指標油価だけを押し下げた形です。エネルギー株は3.0%下落しました。

株式市場が見ているのは AI、債券市場が見ているのは利上げ。どちらかが考えを改めることになる。

02

勝者と敗者

今週の日次推移(前週末終値=100)
S&P500ナスダック100均等 S&Pラッセル2000
981001021041069/189/219/229/239/249/25103ナスダック100101S&P50099.8均等 S&P99.2ラッセル2000
11セクターの週間騰落(SPDR セクター ETF)
情報技術+3.6%年初来 +36.8%
コミュニケーション+2.3%年初来 -3.2%
ヘルスケア+1.8%年初来 +11.6%
資本財+0.7%年初来 +10.7%
素材+0.1%年初来 +11.2%
一般消費財-0.2%年初来 -6.8%
生活必需品-0.2%年初来 +7.7%
不動産-1.5%年初来 +5.5%
金融-1.5%年初来 +1.4%
エネルギー-3.0%年初来 +41.5%
公益事業-3.2%年初来 -5.5%
スタイルとテーマ
半導体+5.9%年初来 +68.4%
モメンタム+2.9%年初来 +27.8%
グロース(ラッセル1000グロース)+2.4%年初来 +7.0%
クオリティ+2.0%年初来 +13.3%
ソフトウェア+1.6%年初来 +0.3%
バリュー(ラッセル1000バリュー)+0.1%年初来 +21.0%
低ボラティリティ-0.1%年初来 +5.5%
巨大テック週間1カ月年初来終値
メタ+13.0%+30.6%+14.2%$751.66
マイクロソフト+4.5%+4.0%+7.4%$516.17
テスラ+2.2%+7.6%-17.3%$372.11
アップル+1.5%+8.8%+25.8%$341.07
エヌビディア+1.3%+7.5%+21.0%$225.07
ブロードコム-1.2%-0.6%+2.5%$352.81
アマゾン-1.6%-4.1%+8.2%$249.67
アルファベット-1.6%+0.6%+10.1%$343.92

最も強いセクターと弱いセクターの差は7ポイント近く。情報技術は3.6%高、公益事業は3.2%安でした。金利に敏感なセクター(公益事業、不動産、金融)はそろって下落し、利回りが5%を超えれば「債券の代わり」の株は魅力を失います。スタイルではグロースが2.4%高、バリューは0.1%高にとどまり、モメンタムは2.9%高、低ボラティリティは小幅安。巨大テックの中でも明暗が分かれ、Meta は13%高、マイクロソフトは4.5%高の一方、アルファベットとアマゾンはそれぞれ約1.6%安でした。

03

金利と信用

指標週末値週間変化年初来
米2年債4.81%+5bp+134bp
米10年債5.17%+16bp+99bp
米30年債5.49%+15bp+65bp
10年-2年スプレッド0.36%+11bp-35bp
10年実質金利(TIPS)2.83%+15bp+90bp
10年ブレークイーブン・インフレ率2.34%+1bp+9bp
ハイイールド債スプレッド2.93%+25bp+12bp
投資適格債スプレッド0.81%+4bp+2bp
FF 実効金利3.88%+0bp+24bp

出典:FRED(セントルイス連銀)、今週データのある最終取引日。スプレッドはオプション調整後(ICE BofA)。

VIX 恐怖指数14.87週間 +0.06
MOVE 米国債ボラティリティ96.00週間 +15.36
ドル指数100.97週間 +0.75

イールドカーブはスティープ化しました。2年債は5ベーシスポイント上昇にとどまり、10年債は16上昇、10年-2年スプレッドは0.36ポイントに拡大。長期債ほど売られているのは、圧力が政策金利だけでなく、タームプレミアムと財政赤字から来ていることを示しています。

警戒すべき対比が2つあります。債券のボラティリティ(MOVE)は1週間で15ポイント上昇して96になったのに、株式の VIX は14.9でほぼ動かず、S&P が上がる中でハイイールド債スプレッドは25ベーシスポイント広がって2.93%に。信用市場は株式市場より先に「お金が高くなった」ことに気づくものです。

04

クロスアセット

資産直近週間年初来
天然ガス3.20+9.8%-13.3%
ビットコイン84,034.92+3.6%-4.0%
日経平均66,364.20+2.1%+31.8%
イーサリアム2,690.48+1.8%-9.3%
ドル/円158.81+1.7%+1.5%
銅6.70+1.2%+18.9%
ユーロ・ストックス506,302.82+1.1%+8.7%
ブレント原油104.32+0.4%+71.4%
ドル/人民元6.71+0.1%-4.1%
上海総合3,888.37-0.6%-2.0%
ユーロ/ドル1.14-0.9%-3.2%
ハンセン指数24,510.09-1.0%-4.4%
金4,321.20-2.3%-0.5%
銀64.25-3.5%-8.4%
WTI 原油92.41-7.9%+60.9%

為替は表示の通貨ペアの騰落:ドル/円の上昇はドル高。原油・天然ガスは期近先物。

実質金利の上昇が貴金属を押さえ、金は2.3%安、銀は3.5%安。天然ガスは逆行して9.8%高でした。ドル指数は0.75上昇して101.0、ドル/円は1.7%上昇し、円安が日経平均を2.1%押し上げました。ハンセン指数は1.0%安、上海総合は0.6%安。ビットコインはテック株に連れて3.6%高です。

05

当社カバー銘柄

ティッカー当社レーティング週間対 S&P年初来
MSFT中立+4.5%+3.3%+7.4%
MCD買い-4.7%-5.9%-21.1%
KO買い-0.5%-1.7%+28.0%

マイクロソフトは今週4.5%高と S&P を3.3ポイント上回りました。当社のレーティングは中立で、PER 26倍ですでに好材料は織り込み済みと見ています。マクドナルドは4.7%安。9月23日の投資家説明会で2036年までに約85億ドルの加盟店支援を発表し、当日は5.6%下落しました。当社はこの下落の後に買いと判断しています。コカ・コーラは0.5%安。注:表のレーティングは9月30日に確定した現在のものです。詳しくはマイクロソフト、マクドナルド、コカ・コーラのレポートへ。

06

来週の注目点

日付イベント注目点
9/30マイクロン決算(引け後)半導体は1週間で5.9%上昇。AI 向けメモリー需要を実際の受注で示せるか
9/308月 PCE 物価指数FRB が最重視するインフレ指標。前月のコア PCE は前年比3.3%。さらに強ければ10月利上げは避けにくい
10/19月 ISM 製造業景況指数前月54.6、価格指数71.1。価格指数が下がらなければ、インフレ圧力はまだパイプラインの中にある
10/1ナイキ決算(引け後)消費の節約志向を測る温度計。米国の需要と在庫に注目
10/29月雇用統計前月は16.2万人増、失業率4.1%。強い雇用と5%の10年債利回りは、利上げ派にとって最強の論拠
決算日付時間帯EPS 予想
Carnival Corporation Ltd. (CCL)9/29–1.35
Micron Technology, Inc. (MU)9/30引け後31.82
NIKE, Inc. (NKE)10/1引け後0.44

時価総額300億ドル超の企業。yfinance の決算カレンダーより。日程は会社発表が優先。

07

計算方法と出典

  • 週間騰落率 = 今週最終取引日の終値 ÷ 前週最終取引日の終値 − 1(2026-09-21〜2026-09-25)。指数と ETF は調整後終値。
  • 株価・為替・商品・暗号資産・カレンダーは Yahoo!ファイナンス(遅延あり)。米国債利回り、実質金利、期待インフレ率、信用スプレッド、FF 金利は FRED。
  • セクターは SPDR セクター ETF、スタイルは iShares ラッセル1000 グロース/バリュー、MTUM、QUAL、USMV、テーマは SMH(半導体)とIGV(ソフトウェア)。

今週引用した報道

本週報は公開市場データに基づくリサーチの記録で、すべての読者に向けたものです。個人の財務状況を考慮したものではなく、投資助言ではありません。データには遅延があり、原資料が優先されます。

データ時点 2026-09-25 · 雅虎财经(行情、汇率、商品、日历);FRED(美债收益率、信用利差、政策利率)